tchikuba's blog

Beer Driven Developer / Lean Engineerの徒然

「おもしろ自分戦略 -カヤック柳澤さんと考える-」に参加してきた

DevLOVE主催のおもしろ自分戦略 -カヤック柳澤さんと考える- というイベントに参加してきたので参加メモと所感をば。 個人的には非常に行って良かったイベントでした。 柳澤さんの経営者としての魅力やこだわりが凄く伝わりました。 彼は組織づくりのプロだなぁと感心しました。(良く考えたら当たり前かw)

イベントの形式は質疑応答の方が長かったんですが、柳澤さんがお話されたテーマの カテゴリ毎に質疑応答も含めた内容をまとめてみました。


採用

githubで採用募集

多分日本で初めてgithubで世界中に採用募集の広告を載せた話。 天才プログラマ集まれ!という呼び掛けに応募者多数あったが、 ほとんど辞めちゃったらしい。日本語できなかったからその時現場は大混乱だったそうな。

経歴詐称応募

4/1エイプリルフールネタで経歴詐称してカヤックに応募してもOKという面白い企画。 1日だけの募集に600応募があり37書類通過したけど採用はゼロだったそうw 柳澤さんの愛人という設定もあったとかで読んでて楽しかったし書いてる方も 楽しかったんじゃないかと柳澤さん。

卒制採用

卒業制作で応募が出来る企画。これは採用の企画の中では上手く行った方らしい。

  • 今は卒研採用というのをやってるみたいですね。

評価制度

面白指数

面白指数というのがあって、仕事してて面白いかを社員アンケートを取っているそうな。 社内でその指数の評価を大事にしているとのこと。 プロダクトの評価にはtwitterやfacebookなどのSNS上でのバズり度合いを用いるそう。

ランキングによる報酬

20-30人程度の同じ職能を持ったグループメンバーにそれぞれランキングを付けてもらう。 そのグルーブのランキングを全てまとめて全体ランキングとし報酬を決定する。 ランキングには大きく5段階に分けた結果をメンバーにも伝えるそう。 「誰に評価されたいか」「主観の集まりが一番正しい」というのが趣旨とのこと。

  • 個人的にはこれは凄いと思った。柳澤さんも似たようなことを言っていたが 相当強い信頼関係にある組織でないと上手く機能しないんじゃないかと思う。
  • やってることの思想というか信念が一本筋が通ってるなぁと感心。

ベンチマークはリクルート

リクルート出身の人は経営者や面白いことをやっている人が多くて優秀なイメージが あるのと同様、カヤックも退職者を含めてカヤックだと社会に認識されるようになろう。 ちなみに1社だけの合同説明会の ブースの中で最も人気だったのが退職者ブースだったそうなw

  • これは個人的に企業戦略として素晴らしいなと思いました。
  • そしてカヤックって既にそういう立ち位置を築いてるような気もしますが。

組織文化とか

全社員メールの話

ルールで縛るのは面白法人らしくないということで全社員メールに何でも送ってOK。 ある時、毎日のように辞めますメールが全社員宛に送られてくることがあった。 辞めますメールのうち7割くらいは感謝の言葉だけど残り3割くらいは カヤックのことをdisった内容の場合もあるそうな。 柳澤さんは率直に言ってそういうメール見るとムカつく時もあるんだけど、 全社員宛に退職メールを送信しないようにする等のルールで縛ったりするのは 面白法人らしくないということで制限は設けなかったそう。 そうすると最初は「あの人が辞めるなら私も辞めた方が良いんじゃないか」 という感じだったのが段々慣れてきて「人は人。自分は自分だから辞める時も自分が決める」 という精神性が出て組織が強くなったそう。 組織は「嫌な部分を隠したりしない方が強くなる」ということが分かった。

  • この話人によっては懐疑的な見方をする人もいそう。
  • 私はこれまでの経験でそれなりに色々修羅場見てきて思いますが肯定派です。

好んで失敗する文化づくり

柳澤さんに貧乏揺すりの癖があり、これを利用して発電しようという企画がことの発端。 その後貧乏揺すりカウンタになり原価6000円くらいで3000個作って1個1万2千円で売ったら 100個しか売れなかったとのこと。半年後980円にしたら1週間で売れたが3000万くらい 赤字を出したそうな。

  • この商品知らなかったので調べたらYUREXという名前だったw
  • このHPにも「新し過ぎるコンセプトの5年先行くプロダクトだったためなかなか 人々に理解されず販売不振、大量在庫という苦境にさらされました」とありましたw

生きてるだけで素晴らしい

半端者でもそれなりに社会に価値を与えることが出来るんじゃないかという価値観。 人が変わる、自信がつく瞬間が面白い。 ずっと何年も変わらず同じ仕事している場合、変わった方が良いんじゃないか。

新規事業

新規事業の体制とか

月に1度新規事業発表会を設けて誰でも発表OKな社内イベントをやっている。 他に新規事業のみの部隊がいて3ヶ月でいくつ企画するなどのKPI持ってやってるそう。 利益は数字を見る専門チームがいる。 プロトタイプ作ってイケてるものをプロジェクト化してメンバーをアサインするので 新規事業を全員が考えるという訳でもなく、それ面白そうだから乗っかる! という文化を推奨している。 あまりしつこくやらず何度もトライアンドエラーを繰り返すスタイルでやってきた。 (今はしつこくやっているものもあるらしい)

事業で大切にしていること

事業で失敗した人へヒアリングすると「あと半年キャッシュがあれば」と言う人が多い。 そういう意味でもお金のプロフェッショナルが必要だし大事にしている。

その他

カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルで審査員を務めた話

ITを駆使して英語を乗り越えた話をされてました。 これはオフレコだそうなので一応詳細は記載しないでおきますw

巻き込み力も実力のうち

鎌倉市の理不尽な理由で企画していたイベントが中止になりそうだったが ありとあらゆる手を使って関係者を巻き込んで何とかイベントを開催出来た。 自分の力でどうにもならない問題はその状況を俯瞰して楽しむ余裕を持てると良い。

人気のオフィススペース

最近のIT企業はどこもお洒落にしてるのでそれほど差別化出来ない。 個室やオープンスペースなど社風により大事にすれば良いのでは。 カヤックが気をつけているのは「天井が高い、椅子、モニタ」とか。その辺は普通です。

面白い従業員

45歳芸大出た元タクシー運転手。9時-17時週休3日勤務だが仕事は超正確。 円周率記憶のギネス記録を持っている人。彼は今クイズゲーム開発中。 github経由で採用したエストニア人は仕事中に仕事と全く関係ないロボットコンテストへ 応募する為のプログラムを書いてたそうな。もう辞めたらしい。


このブログ書いてて何かカヤックの回し者みたいだな~とか思ってしまったw 当方、面白法人カヤックとは何の利害関係もありませんので悪しからず。

私は起業志向があるので、新規事業が生まれる仕組みや風土づくりや抑えておくべきポイント、 経営者として理想や方向性を指し示すことの大切さ、 大きな度量で人を信頼することが中長期的に見ると大きな効果を生み出すこと、 などたくさん参考になるお話が聞けたと思っています。

カヤック柳澤さんDevLOVE市谷さんに感謝!